PEANUTSに学ぶ!ボキャブラリー

スヌーピー好きな語学オタクがPEANUTS全集を読んで英語の楽しさを伝えるブログ

buyって買うだけじゃないんだよね

☆PEANUTSに学ぶ!ボキャブラリー vol.2☆

私がPEANUTS全集(スヌーピーを始めとしたキャラクターが登場する漫画)より学んだ面白い語学をシェアするコラム第2回目です。資格試験に役立つというよりも割と認知度の高い単語(中学~高校レベル)を取り上げボキャブラリーを楽しく深めたり会話表現に使えるものを取り上げるという姿勢で更新していきます!英語の楽しさとPEANUTSの面白さが伝わる記事にしていきたいと思います!

今回取り上げる単語は“buy”

SALLY
“I'LL BUY THAT! YOU WERE PROBABLY HERE IN A FORMER LIFE, AND YOU FROZE TO DEATH!”

(1977/1/14掲載)

スヌーピーの飼い主、チャーリーブラウンの妹サリーは真冬に校外学習に出かけます。彼女はあまりの寒さに凍傷になりそう!と嘆いています。初めて行ったはずの雪が積もった農地で、サリーが片思いしている男の子ライナスが「ここは何か見覚えがあるんだなあ…」「ここに前に行った気がするんだなあ…」と話したときのサリーの台詞です。

I'LL BUY THAT?「私はそれを買う」?「買う」って意味しか知っていないとこの文脈で何を買うんだって感じですよね?

buyの意味をまず概念で捉えるため、英英辞典を引きます。

(ロングマン現代英英辞典より)
to get something by paying money for it
(お金を払って何かを手に入れること)

買うってつまりそういうことですよね。

さらにこんな意味もありました。

to believe something that someone tells you, especially when it is not likely to be true
(誰かが話すことを信じること。特に本当でないようなこと。)

この台詞はこちらの意味で使っているのですね。

では、この2つの意味を繋げる概念、buyの幹になる概念とは何でしょう。きっと、お金を払って何かを手に入れる→わざわざ負担をかけて手に入れるという風に解釈すれば、わざわざ本当でなさそうなことを手に入れる(=信じる)という意味に繋がるのでしょう。

つまり初めて行ったはずの場所なのに行った覚えがあると言うライナスの言葉は信じられるものではないけれど、「きっとそうよ!あなたは前世にここにいて凍死したのよ!」とサリーは農地の寒さを感じながら話しているのです。

「信じる」というとbelieveを使いがちですが、このようなシチュエーションではbuyを使って表現できます。誰もが知ってるような簡単な単語でボキャブラリーを広げられる、何ともコスパがいい感じです。

信じられないような事を誰かが言ったら“I don't buy that!”と返すとこなれた表現で会話の空気を楽しめそうです。

このあと、ライナスは以前ここで出会った女の子トリュフに再会します。そこでライナスをめぐるサリーとトリュフのバトルが始まってしまい、怒ったライナスは雪が積もる納屋の屋根に登って降りないよ!とすねてしまいます。降りられなくなってしまったライナスが途方に暮れたところ、スヌーピーが自分の耳をプロペラにしてヘリコプターで救助に向かうのです!(操縦はウッドストックが担当)スヌーピーは変装大好き。妄想の世界に入り込んで何にでもなって、周りの子供たちを助けたり困らせたり。もっとこんな楽しいエピソードを発信できるよう頑張ります!